法界坊

 今回のシネマ歌舞伎は、浅草の浅草寺境内に出現した仮設の芝居小屋平成中村座で行われた『隅(すみ)田川(だがわ)続俤(ごにちのおもかげ) 法界坊(ほうかいぼう)』をみなさまにお届けします。
 NYでも絶賛を浴びた串田和美演出の『法界坊』。拍手喝采!!誰もがスタンディングオベーションした話題の歌舞伎公演、待望のシネマ歌舞伎化です。

 金と女が大好きな法界坊(勘三郎)は、どこか憎めない愛嬌あふれる乞食坊主。永楽屋娘お組(扇雀)に恋い焦がれる法界坊は、盗まれた吉田家お家の重宝"鯉魚(りぎょ)の一軸(いちじく)"をお組と恋仲である手代の要助(実は、吉田宿位之(よしだとのいの)助松(すけまつ)若(わか)・勘太郎)が探し求めていると知ります。いい金蔓(かねづる)を見つけた欲深い法界坊に、永楽屋番頭の正八(亀蔵)や山崎屋勘十郎(笹野高史)らも加わり、鯉魚の一軸を巡る悪巧みが繰り広げられます。
 一度は道具屋甚三郎(実は吉田家の忠臣・橋之助)にやり込められ散々な目に遭った法界坊でしたが、お組の父永楽屋権左衛門(彌十郎)と松若の許婚の野分姫(七之助)らも巻き込み、さらに数々の悪行を行うのでした。

 最後に今作の大きな見どころのひとつ大切所作事「双面(ふたおもて)水(みずに)照(てる)月(つき)」では、法界坊と野分姫の霊が合体したお組そっくりな葱売(しのぶう)りの女(勘三郎)が、徐々に本性を現しながら変化に富んだ舞踊劇を魅せます。笑いたっぷりのユーモラスな掛け合いから、歌舞伎の様式美まで、歌舞伎の世界を存分にお楽しみください。

演出・美術:串田和美 
キャスト:中村勘三郎 中村扇雀 中村橋之助 坂東彌十郎 中村勘太郎 中村七之助 片岡亀蔵 笹野高史 
平成20年11月 浅草 平成中村座公演(c)松竹株式会社  http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/

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